失敗しないホームページ制作【社内コミュニケーション編】
会社のホームページ制作担当になったあなた。「ホームページとかよくわからないけど、制作会社が上手くやってくれるでしょ?」と思っていませんか?
ホームページ制作の工程では、社内での確認事項が多いため、制作会社に丸投げをしたままだと社内でトラブルになってしまう可能性があります。
この記事では、自社のホームページ制作プロジェクトが失敗してしまう理由と、社内でのトラブルを回避する方法を解説します。
また、ホームページ制作を進めるにあたって知っておくと便利な用語もご紹介しているので、是非ご覧ください。
目次
ホームページ制作が失敗する理由
ホームページ制作は、工程を進めていくうちに揉め事やトラブルが発生しやすいです。その理由は、「まだカタチになっていないものを買う」という、ホームページの特性にあります。
私たちは普段、買い物をする時は既に完成したもの、もしくはどのようなものかが事前にわかっているものを買うことが多いのではないでしょうか。例えば、服を買う時は店舗に並んでいるものを買います。パソコンも、性能や機能が決まっているものから選びます。レストランに行っても、だいたいどんな料理が出てくるかはわかったうえで注文します。
しかしホームページは、何もないところから買い物が始まるのです。かなり大まかにこんなかんじにしましょう、という時点で決裁をし、制作を進めて行く過程でだんたんと見えるカタチになっていきます。
ここに、トラブルになりやすい性質を孕んでいます。何もないところから制作を進めるため、制作に関わる人それぞれが違う認識を持ってしまう危険性があるのです。
工程が進んでからやり直しにならないために、ホームページの性質を理解したうえで、社内の決裁者や上司、チームメイト、制作会社と協力してプロジェクトを進めて行きましょう。
ホームページ制作で失敗しやすいポイント
それでは、ホームページ制作では具体的にどのような点で失敗しやすいのでしょうか。大きく3つのポイントがあります。
費用が後から追加になることがある
まず、ホームページを作ることになったら、どのようなホームページにするか?ホームページでどんなことを実現したいか?などの案を社内で検討します。その後、制作会社と打合せをし、提出された見積書を元に社内で再度検討、社長へ決裁をとる流れになるでしょう。その見積額から後で費用が変動する場合がよくあるのです。
以下のようなケースでは、見積額から変動がある可能性があるので注意しましょう。
- 見積を取った後で上司から要望が追加され、ページが増えた
- 必要な機能が洗い出せず、見積項目に入っていなかった
- 一度決まったデザインが白紙に戻ったり、何度も修正になった
- 制作終盤で社内の方針が変わり、やり直しになった
工程が進んでデザインが具体的になるほど、ホームページに対する社内からの要望が出てきます。かといって追加費用が必要になっても、予算の決済は既に通っているため、簡単に追加はできないかもしれません。
納期が延びることがある
ホームページ制作には、要件を決め、デザインを作成し、プログラムでホームページを構築するという工程が必要です。要件が決まらないとデザインができませんし、デザインが決まらないと構築の工程に入ることができません。そのため、各工程での確認作業等に予想以上の時間がかかってしまうと、次の工程に入るのが遅れてしまい、結果、納期が延びてしまいます。
例えば上司に全体のスケジュールが伝わっていないなど、なかなか上司からの承認が下りないと、その後の工程のスケジュールが圧迫されてしまいます。デザインの修正が重なると、それだけ時間も必要です。
関係者間の認識を合わせるのが難しい
目の前にないものに対して、他人と言葉で認識を合わせるのは難しいのが現状です。同じ言葉でも、受け手によっては受け取り方が違うため注意が必要です。
例えばひとことに「青」といっても、快晴の空のような青さも「青」ですし、深い海のような青さも「青」です。同じ言葉でも、受け手によって想像するものが異なることは十分にあり得ます。それぞれの認識が違うまま制作を進めてしまうと、後で大きなトラブルになります。
ホームページ制作を失敗しないために
それではホームページ制作のプロジェクトを成功に導くためにはどのようなことに気を付ければよいでしょうか。
要件が変われば費用も変わることを上司に伝える
見積書を元に稟議を上げる前に、「この金額はあくまでも見積額のため、費用が変動する場合があります」と、あらかじめ上司へ伝えておきましょう。
稟議書の中にも「制作内容の変更により見積額が変動する可能性があります。」と記載するようにしてください。具体的にどういった場合に金額が変わるのかも伝えておくとより安心です。
例えば、下記のように記載しておくことをお勧めします。
本件の予算額は事前に想定した範囲での見積額となるため、下記のような場合には金額が変動することがあります。
- ページ追加
- 機能追加
- 大幅な修正
- その他見積項目外の追加や変更等
予算額に変更が発生した場合は都度協議し、再度申請いたします。
上司や社長から意見や要望があったときは「もしかすると費用が変わるかもしれないので、確認します」と最初に伝えておきましょう。事前に費用のことを伝えておけば、要件の追加により費用が追加になった場合でも、スムーズに話を進めることができます。
制作スケジュールを社内で共有する
「〇月〇日の求人募集までにホームページを完成させたい」「イベントの2週間前までにはホームページをリリースしたい」など、納期を変更できない場合があります。そういった時は、先に制作会社へ理由を伝えてスケジュールを引いてもらい、スケジュールを社内で共有しましょう。
最初は納期に間に合う進捗具合であっても、スケジュールが少しずつ押していくと、納期もずれてしまいます。納期に間に合う最終のデッドラインはいつなのかを確認し、その日に間に合うようように進めなければいけないことを社長や上司に伝えましょう。
確認に時間を要したり上司から新たな要望があったりした場合は、それでも納期に間に合うかを制作会社に確認しましょう。
目に見えるかたちで認識を共有する
言葉だけでは受け手によって認識が異なるため、具体的に目に見えるもので認識を共有するようにします。
例えば、色の認識を合わせる場合、他のサイトで使われている色を具体的に示すとよいでしょう。ホームページ制作では「参考サイト」といって、他のサイトを見本としていくつかピックアップすることがよくあります。
- 色の参考サイト
- 動きの参考サイト
- テイストの参考サイト
- フォントの参考サイト
それぞれの見本を用意すれば、関係者間での認識も合わせやすくなります。参考サイトは選ぶだけではなく、具体的にそのサイトのどの部分を参考にするのか、細かく認識を合わせます。色なら「背景に使われているこの色」や、動きなら「ここのコンテンツの動き」といった具合です。
「このサイトいいね!」と上司が言ったとします。このサイトのどこを見て、上司がいいと感じているのかを確認することはとても重要です。フォントの種類がいいのか、広くとった余白感がいいのか、画像の柔らかい雰囲気がいいのかなど、詳しく確認すると上手く認識の共有ができるようになります。
まとめ
ホームページ制作でトラブルが起きやすい理由と、トラブルを事前に回避する方法についてご紹介しました。
社内でのコミュニケーションを上手く取ることで、余計な仕事を増やすことなくスムーズにプロジェクトを進めることができます。
社長や上司と上手く連携して思い通りのホームページを作りましょう。
コロ
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